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2019.9.30

物語の構造で考える

物語の構造で考える

こんにちは。まりっぺです。

「あなたはジブリ派、ディズニー派、どちらですか?」

先日、ブラブラと歩いていると突然学生がそんな質問をしてきました。
おそらく何かの活動をしていたのでしょう。
少し急いでいた私は「ジブリ派です。」と答えすぐその場を離れました。

特に深いことは考えず、「映画のことではないだろうか?」と推測し出した答えでした。
でもよく考えると、ジブリとディズニーって色々ありますよね。

映画、アニメ、キャラクター、音楽もそうですが、
施設やテーマパークもあるし・・・。
なにを比較していたのだろう?と後になって考えてしまいました。

というのも、ジブリもディズニーもどちらも好きで
片方に絞れないというのが本音なのです。

と、ここで本当は好きなことを話していきたいところなのですが、
少し真面目に・・・
物語の構造の部分でジブリとディズニーの映画を分析したいと思います。


ジブリとディズニーの映画を分析するなんて、
全く違う物語なのにそんなことできるのだろうかと思うでしょう。

全く違う物語だからこそ分析したいのです。

この話をしていく上で、重要なポイントとなるのが、
物語には構造があるということ。(参照:ストーリーマッピングをはじめよう

物語の構造は、始まりから終わりまでの流れを曲線で表すことができます。
それが、下記の図のようになります。

ナラティブアーク曲線、7つのプロットポイント

この始まりから、終わりまでの出来事の流れを表したものをナラティブアークといいます。ナラティブアークには7つのプロットポイントがあります。

  1. 現状の説明
  2. 事件/問題の発生
  3. 盛り上げ
  4. 危険
  5. クライマックス
  6. オチ
  7. エンディング

普段見ている映画や小説などを分解してみると、上記の7つのプロットポイントに分解できる物語だった、なんてことも多くあります。

ジブリもディズニーも映画の流れは大きく一緒です。
簡単に言うと、

主人公が問題にぶつかり

問題を解決すべく奮闘し

解決へと向かい

たいていがハッピーエンドで終わります。
     (子供も見る映画なので(´・ω・`))

という流れなのですが、
せっかくなので、7つのプロットポイントごとに分析してみたいと思います。

見たことのない方にはネタバレになってしまいますが・・・。
有名なジブリ映画とディズニー映画の流れ(物語の構造)を簡単にお話します。

今回使うのは、ジブリ映画「もののけ姫」とディズニー映画「美女と野獣」です。
(画像を開くと読めます!物語を知っている方は飛ばして大丈夫です。)

ジブリ映画: もののけ姫

ナラティブアーク例_もののけ姫の7つのプロットポイント

ディズニー映画: 美女と野獣

ナラティブアーク例_美女と野獣の7つのプロットポイント

 

どうでしょうか?
2つの物語の構造がナラティブアークに沿った流れになっています。

以前、「物語は読む人によって、物語を読み解く視点の違いから感じることが違ってくるのではないか」とブログで話したことがあります。(視点を変えて物語見る

その時の内容では、物語の読み手によって異なった登場人物の視点で物語を読み進めることがあるのではないかという点と、同じ視点でも自分の経験上の価値観からその物語の出来事を捉えると違った捉え方ができるのではないかという点でした。

ジブリとディズニーは視点によっていろんな捉え方ができるように作られている映画に感じるので、それぞれ違うと感じる部分があるかと思いますが、私の視点で大きく違うと感じたところが、「問題解決方法」です。

2つの映画の「事件/問題の発生」の部分を思い返してみてください。

もののけ姫では、森や自然を守るサン、文明の進化を考え進めるエボシ、その中立にたち共存ができないかと話すアシタカ。私達の住む現実の世界でも賛否両論あり、どちらが良いのか悪いのかは難しい問題です。

最終的に、シシ神の首はしっかりと返すことができ、死に飲まれた森も元に戻ります。森を守るサン、文明を進めるエボシ、どちらも死ぬことなく、お互い何かを学び、中立に立つアシタカの呪いもとけ、それぞれが良い形を見つける方向で物語は終わります。

ジブリは良いもの、悪いものすべて受け入れ、前に進む。
ジブリは善と悪が少し曖昧なのです。

一方、ディズニーは善と悪がはっきりとしていて、
良いものが悪いものを倒し、新しい世界が広がります。

問題の解決への道も物語の中で明確で、呪いを解くには何をしないといけないのか、そしてそれが達成した瞬間、呪いがとけると同時に悪も姿を消します。

美女と野獣も、ガストンは最後まで悪の考えから離れることができず、谷底に落ちて死んでしまいます。その後良い心をもつ人間だけが残るのです。

ジブリとディズニー、どちらが良くてどちらが悪いという話ではなく、
物語を比べて追求すると、問題に対しての対処法の違いと私は認識しました。

最初にもお伝えしましたが、映画や小説などの物語は「物語の構造」の部分まで掘り下げるとナラティブアークに沿った物語になっていることが多くあります。

全ての物語がそうだとは思いませんが、「物語の構造」にあてはめることで、伝えたいメッセージがターゲットに共通認識を持ってもらいやすくなり、幅広い人々に伝える事ができるからなのではないでしょうか。「物語の構造」は人々の心を掴む物語を作る上での1つのツールとして考えることができるように感じます。

次回のブログは、今回の物語の構造を踏まえて、私達の生活の中でも、多くの物語の構造が使われているということを話していきたいと思います。

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